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間違っていません!信じてください!

クァンヒョンは大妃{テビ}に「便が緑がかっているのは胆石が溶けているからです」と主張した。続いてクァンヒョンは「それならきっと数日も経たないうちに全快するでしょう」と声を高めた。クァンヒョンは「私も最初は違うかもしれないと考えていました。しかし緑色に変わった便を見て胆石と確信しました。体の中で胆石が溶けているからです」と語った。これに対してミョンファンは「人の便が青いのは風痢{プンリ}と少陰病のときのみ当てはまります。体がより一層傷ついたという意味です。しかしペク・グァンヒョンは罪を逃れようと言い訳しているのです」と明らかにした。この時コ・ジュマンが言葉を切った。コ・ジュマンは「やめなければならないのはそなたの方だ。この医生の言葉には根拠がある」と話してミョンファンを遮った。

大妃は激しく対立する両方の意見にどちらに顯宗{ヒョンジョン}の治療を任せるか、容易に判断を下すことができずにいた。顯宗の治療の問題をめぐりコ・ジュマンとクァンヒョンがミョンファンと対立しているという事実を聞いて苦心していたチニョンは、クァンヒョンの診断を信じて淑徽{スッキ}王女の居所に駆け付けて助けを求めた。王女は兄である顯宗の命がかかったことだからと他の場合とは異なり迷ったが、確信に満ちたチニョンの姿に意を決し、チニョンと一緒に大妃を訪ねて「ペク医生が治療できるようにして下さい。ペク医生の処方と診断には根拠があります」と大妃や王妃に懇願する。

そうこうしているうちに奇蹟のように顯宗は目を開いた。治療を先送りして待っていた間に顯宗の意識が回復したのだ。顯宗の脈をとったコ・ジュマンは「病は重い峠を越したようです」と話し、大妃は「それではペク医生の診断が正しかったのか」と話していぶかしい表情になり、前言を覆し今後の治療もコ・ジュマンとクァンヒョンらに任せると告げた。宮殿を出たクァンヒョンは王の好転と自分の医術が合致したという考えにうれしさを隠すことができなかった。クァンヒョンは一歩遅れて駆け付けたチニョンに「胆石で合っていた。本当に胆石で合っていた」と話して幸せな表情になった...

クァンヒョンの処方で顯宗が生き返ったという知らせが恵民署{ヘミンソ}に伝えられた。これに対し恵民署の医生は「その噂は本当か?」として信じることが できないという反応を見せた。すると恵民署で唯一のクァンヒョンの友人であるテマンは「本当だ。王の胆嚢に胆石があった」として「うちの母が家に来た吏曹判書{イジョパンソ}様に直接聞いたと言っていた」とクァンヒョンをかばった。一方普段からクァンヒョンのことを不満に思うユン・テジュはそばでテマンが 「クァンヒョンが王を生かした」と大げさに騒ぐとすぐに怒った。

クァンヒョンは、ミョンファンから「さぞかし大手を振って歩けるな。しかしあまりにも安心しないほうがいいぞ」と警告を受けた。続いてミョンファンは「晴れる日があれば雨が降る日もある」とクァンヒョンを責め立てた。ミョンファンの警告を受けたクァンヒョンは「分かりました。しかし先に提調様が言った言葉は間違っています」と話してミョンファンを当惑させた。続いてクァンヒョンは「私は提調様に勝とうとしたこともなく、勝ったとも思っていません。なぜ医員の診断に勝ち負けがあるのですか」とミョンファンに言った。

その直後ミョンファンに会ったコ・ジュマンは「同じ馬医の出身なのに、なぜペク医生がその病気を見つけ、お前が王の病名がわからなかったのか?ペク医生は馬医の出身であること恥じておらず、お前は恥じるからだ」と手厳しい警告をした。この言葉を聞いたミョンファンは「むやみにしゃべるな」と怒るとコ・ジュマンは「お前は優れた才能を持っているが、権力だけを追っている。それがお前の才能を鈍らせてい る。私利私欲に目がくらんで、お前が犯した失敗を忘れるな」と警告した。しかしこのようなコ・ジュマンの忠告はミョンファンの嫉妬と怒りにより一層火をつけた。後で一人残ったミョンファンは「あいつと私を比べるな。むやみに口を出すな。二度と口を出すな!」と絶叫する。

コ・ジュマンはクァンヒョンを呼んで「どんな時がきても今のようにお前の心の帆を失うな」として真剣に助言をした。クァンヒョンは「今日、この言葉を一生忘れません」としながらジュマンの助言に感謝する。

ソンハは儒生としての自分の信念を追ってきたが、その信念を反する人物が自分の父ミョンファンという事実を知って大きく葛藤し始めた。ソンハはミョンファンが権力を握り、王顯宗の病名を欺こうとという事実を知って大きな衝撃を受けた。ソンハはチニョンに「心が痛い。子であるに父の過ちを誤りを見なければならないこと。誤りを誤りだと話さなければならないこと。信念を守るためにこのような不孝をしなければならないこともある」と語り、痛みを伴う心を吐き出した。チニョンもそんなソンハを眺めながら痛ましい表情を隠せなかった。その後チニョンはミョンファンを訪ねて慰めの言葉をかけるが、逆に治療に全力を尽くすよう励まされる。

ミョンファンは顯宗の病気が好転すると、この功がコ・ジュマンとクァンヒョンにもたらされることを心配したミョンファンはチョン・ソンジョに形成を覆す策として「コ・ジュマンは鍼治療ができなくなるでしょう。毒を盛りました。しかし心配はいりません。鍼治療が終わる時間までにはその毒が解けるでしょう」と陰謀を明らかにした。
コ・ジュマンは顯宗の鍼治療の時間の直前に毒の入ったお粥を食べて体が固まっていった。コ・ジュマンは手が固まってぶるぶる震えだした。

鍼治療の時間の午の刻になっても現れないコ・ジュマンを心配したクァンヒョンは、様子を見に行った恵民署で体が固まったまま床に倒れているコ・ジュマンを発見し驚きを隠せなかった。コ・ジュマンは「私の体が麻痺して動かない」と言い、「これは中毒だ」と当惑するクァンヒョンにコ・ジュマンは麻痺を解くために他の医官を呼ぶと時間に遅れて顯宗の鍼治療の時間に間に合わないためクァンヒョンに直接鍼治療をしろと言った。クァンヒョンは自分がコ・ジュマンを害するのが恐ろしくて迷ったが、コ・ジュマンの言うとおり鍼治療を開始し、麻痺の症状は解けた。しかし、宮殿では鍼治療はミョンファンに変わろうとしていた。そこへコ・ジュマンが現れ顯宗の鍼治療をすることができた。

顯宗はクァンヒョンとコ・ジュマンの治療で病状が好転した後、皆の前で「余を生かして皆を喜ぶようにさせた者たちに褒美を下す」と言った後、直接恵民署に出向いた。顯宗は医官と医生、医女たちが一緒の席で「余は今回の治療に深い印象を受けた。病人だけを考えてややもすると自分に害になることができる診断を下したことに感銘を受けた」と話した。続いてクァンヒョンに「ペク医生、そちがいなければ余もなかっただろう。そちの勇気が余を生かした。今後三医司{サミサ}での心配はしなくてもいいようだ。今日一日は仕事をやめて余が催した宴を存分に楽しんでもらいたい」と話した後、彼らに御食{オシク}を下した。

一方ミョンファンは、チョン・ソンジョに見限られ、辞表を提出する。しかし、またしてもクァンヒョンによって失敗したことカン武官から聞き、このままでは終わらせないと復讐を心に誓う。

ウンソは舅であるチョン・ソンジョとミョンファンが話をするのを聞いて、誰にも分からないようにクァンヒョンを訪ねて行った。クァンヒョンが困惑していると「内医院提調のイ・ミョンファン様には気を付けよ」と話し「その方が何をしてくるかわからないので、どうか気を付けよ」としてミョンファンが危険な存在であることを知らせる。先日自分の命を助けたクァンヒョンに感謝の気持ちがあるが故にクァンヒョンが危機に処しないように助けたかったためだ。だがクァンヒョンはウンソが何の話をしているのか分からないというような顔でミョンファンの危険性を認知できないようにいたため、ウンソの気は焦る...

放送日
○韓国MBCでの放送:2012/12/4
○衛生劇場での初回放送:2013/4/5
○NHK-プレミアムでの放送:2013/11/17

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