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首医女様...おっしゃりたい話があるのですか?

インジュはクァンヒョンに出生の秘密を知ってもらおうした。トジュンとチニョンの後見であるミョンファンの関係、そしてクァンヒョンとチニョンの交錯した運命を唯一知っている彼女はすべてを打ち明けようとする。しかし、その瞬間クァンヒョンの後にチニョンが現れインジュはクァンヒョンとチニョンを見つめて心が崩れ落ちて目頭を赤くした。もしインジュがクァンヒョンに真実を明らかにすれば、チニョンは両親を早く亡くした権威ある両班の娘ではなく、奴婢の子に転落する懸念からとても言葉が出せなかった。

ミョンファンは息子ソンハが待ってくれというのに、無理にチニョンとの婚事を進めようとする。ソンハは家の前にいっぱい包まれた贈り物を見た。ソンハはミョンファンがチニョンとの結婚を強行することに反旗をあげて「結局このためでしたか?姉上の家柄とその権威を得ようとせいぜいそんなことのためですか?」と問いただした。これに対しミョンファンは「せいぜいそんなことだと?いやそれがすべてだ」とソンハを叱った。ミョンファンは「愚かなことを言うな。お前が持つべきものチニョンの心ではなく権威だ。お前がいくらトップで科挙に合格しても一介の文官に過ぎない。チニョンの家の権威なしでは重臣の座に上がることはできない」と叫んだ。するとソンハは「そのような座に上がることは嫌です。私は姉上の家柄ではなく、姉上の心を得たいと思っているが、今の私の気持ちを父上がつまらなくしている」と反抗してミョンファンの怒りをかう...

王女は市場通りの灯籠祭りでクァンヒョンに思いを告白しようとしたが、大妃と王妃が灯籠祭りに現れたため徒労になってしまった。このことでものすごく機嫌を損ねていた王女は「運が悪くどうしてそんなことがあるの!どうしてわざわざ母上たちがあそこに来るの」とブツブツ言う。これに対しカク尚宮は別に問題なく無事に戻って来られてよかったではないですかとし「賤民が班家のお嬢さんと目が合っただけでも首が飛ぶ世の中なのに、まして王女様ではありませんか」と話した。すると「だからペク医生がどれくらいすごいのか。命をかけて私を念頭に置いているとは。本当に慕ってくれているのだわ」として王女は両手を合わせて甘い夢に陥る。そして「それが境遇は天と地の差だと思いますが、私も少しわかります」といったクァンヒョンの話を思い出させて微笑を浮かべた。実際クァンヒョンがそのように言ったのはチニョンを念頭においての話だった。これを勘違いした王女はクァンヒョンが自分が好きだと考えて「本当に私を慕ってるのだわ」として一人で幸せな想像に陥った。だがこれに対しカク尚宮は「ペク医生が王女様のことが好きだといったのは確かなのですか」と疑問を表わし、すぐクァンヒョンが好きなのは他の女性かもしれないというマ軍官の話を伝えた。これに対し即座に王女はつんとした表情になった。「ペク医生が好きなのが他の人かもしれないとは。いったいそれは誰なの!」とカク尚宮とマ軍官をむやみに急き立てた。

治腫庁{チジョンチョン}で医生や医女たちに切開の講義をしたコ・ジュマンはクァンヒョンを呼び出し動物の解剖をしたいので助けてくれとお願いする。続いてコ・ジュマンはクァンヒョンに脚に大きな腫れ物ができた馬のいる所に連れて行き、そこで馬の腫れ物を切開しようとした。これを見たクァンヒョンはコ・ジュマンに「本当になさるのですか?」と尋ねると、コ・ジュマンは「なぜ?わしは人医だからと無視するのか?」と問い返した。するとクァンヒョンは笑ってコ・ジュマンに「(この馬の)腿に鍼を打って下さい。ここを十文字に裂けば良いです」と言って特別授業を行った。結局コ・ジュマンはクァンヒョンが言うように腫れ物ができた馬を治療することに成功し、クァンヒョンは満たされた目でコ・ジュマンを見つめた。

チニョンが持つ一族の権威を得ようとチニョンと息子ソンハの婚礼を頑として押し切るミョンファン。チニョンはこのようなミョンファンの態度に当惑し、「まだ婚礼を上げるつもりはありません」という話を繰り返し自分の意志をきっぱりと伝えた。だが、これに対しミョンファンは、婚礼を挙げたくない理由が何だとチニョンを追及し、すぐ「お前が嫌がる理由が何なのか。もしやペク医生、あいつのせいか」と単刀直入に聞く。これに対し「申し訳ありません。本当に申し訳ありません」と言って否定しないチニョン。このようなチニョンの態度に怒ったミョンファンは「よりによって賤民とは。この国では誰がなんと言ってもあってはならないことだ。結局やつがどんな罪で死ぬことになるのかわかっているのだな...」と涼しく繰り返しつぶやく。

コ・ジュマンはインジュがカン・ドジュンの鍼箱をぼうっと見ているのを見てカン・ドジュンを憶えているとし、自分の最も悔やまれる弟子の中の一人だったと回想した。引き続きコ・ジュマンは「今では身分が回復し無念を晴らしたのが幸いだ。トジュンの娘であるチニョンが恵民署{ヘミンソ}に入って同じ道を歩いている」と安心するが、インジュは「そうではないからです。事実はカン・ドジュン様の無念が一つも晴らせてないからです。こんなにすべてのことがこじれあうとは...」と涙声で話してインジュはコ・ジュマンに苦しい胸の内を打ち明けた。すべての事実を聞いたコ・ジュマンは「これはいったいどういうことか」として信じることができなかったが、インジュは「チニョンはカン・ドジュン様の娘ではありません。私は、過去にペク・ソックの娘とトジュン様の息子をすり変えました。ペク医生がまさにそのカン・ドジュン様の子供です。しかし、こうなるとは思わなかったのです」と嗚咽した。また、インジュは「カン・ドジュン家の身分が回復すると思いませんでした。また、チニョンがトジュン様の相続人になるとは...二人の運命が互いに入れ替わったまま恵民署{ヘミンソ}で再び会うことは本当に知りませんでした」とし、このことをどこから解いていくかも分からず困惑した。

クァンヒョンは夜遅くに司僕寺{サボクシ}でチニョンを待っていた。馬の解剖がしたいというチニョンにヨンダルと会わせるためであった。
だが、見知らぬ男からウンソが倒れたの治療をしてほしいという話を聞いて男について行き「人の目もあってこちらに迎えた」ととある宿に案内されると、そこには元気そうなウンソがいた。ウンソを見たクァンヒョンは「どうして若奥様がここいるのですか?」と尋ねるとウンソは「そなたが私に伝えたいことがあるという手紙が届いた」として当惑する目でクァンヒョンを見つめた。これに対しクァンヒョンが「私がこのような手紙を書く理由はありません」と話すと、すぐに不吉な気勢を感じたウンソはクァンヒョンに「早くここから逃げて」と話すが、すでにクァンヒョンは自分を捉えに来た官軍に囲まれた後であった。結局クァンヒョンは班家の若奥様を弄んだという綱常罪{カンサンジェ}*1捕盗庁{ポドチョン}に連れて行かれる。

これは、ソンハとチニョンに怒ったミョンファンは若い未亡人であるウンソがクァンヒョンと会っていたという事実を知り、クァンヒョンを危険にさらす計略を整えて、チョンドゥにウンソとクァンヒョンが遅い時刻に会った後、クァンヒョンにウンソを弄んたという罪で濡れ衣を着せるよう指示していたものだった。

ウンソの兄のソ・ドゥシクから助けを求められたソンハはこれは陰謀だと察知し、捕盗庁へウンソの証言を確認しに行く。そこでソンハに会ったチニョンがクァンヒョンが濡れ衣を着せられたことを知り、ウンソの治療を自分も助けたと処方箋などの証拠を集める。

ミョンファンはチョン・ソンジョのところに出向き、「大監{テガム}は心配することはありません。私がこの事件を助けます。すべての罪はあいつがかぶるのです。大監の家門が傷つくという侮辱は避けられます」とし、なぜおまえが助けてくれるのかという問いに、「大監{テガム}のためならこれほどの仕事は大したことではありません。大監を思う私の誠意だとお考えください」と言って再び取り入ろうとする。

カク尚宮からクァンヒョンが綱常罪で捕盗庁に連れて行かれたという知らせを聞いた王女は「私のペク医生が女性を弄んだ?そういう作り話までするのか。それでは私の心が変わるとでも?」とただの冗談だと受け流す。カク尚宮はもう一度「いや王女様、ペク医生が今...」と必死に知らせようとするが、王女は「もう一度言ってみろ。いくら何でも気分が悪くなるから」としてつんとする。これに対しカク尚宮は「本当だというからです」として繰り返し知らせたが、王女は「もう十分だ」として不満をいっぱい表わしたので、結局やむを得ず引き下がったカク尚宮は、後に王女が受ける衝撃を心配する。

そしてチョン・ソンジョは家門を守るためにウンソがクァンヒョンのことを「治療を受けたことがありません。一面識もない間で脅迫を受けた」と主張してウンソを屋敷に連れ戻す。
クァンヒョンはウンソとは治療を目的に会ったことがあると明らかにして嫌がらせではないと話す。班家の女性を弄んだという汚名をかぶったクァンヒョンは様子を見に来たソンハに悔しさを吐露した。だがソンハは「若奥様はお前に治療を受けなかったと話した」と伝えた。これに対しクァンヒョンは「なぜそのような嘘をつくのか?」として虚しがると、ソンハは「家門を守るためだ」と答えた。さらに「このような言うこと申し訳ないが賤民とこういう話が出ること自体が班家の女性には致命的だ。何とか否定するだろう」と話してクァンヒョンを衝撃に陥れた。

顯宗{ヒョンジョン}は臣下からクァンヒョンを処刑せよとの上訴を受け、結局、クァンヒョンは義禁府{ウィグムブ}で裁かれることになり、推鞫場へ強制連行される...

放送日
○韓国MBCでの放送:2012/12/11
○衛生劇場での初回放送:2013/4/11
○NHK-プレミアムでの放送:2013/12/1

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