本日午後4時20分より『時計じかけのオレンジ』をスターチャンネル1で無料放送します。みんなみれみれ。凶悪事件の根絶方法が根本的に間違っている点は現在起こっている事。これを踏まえてしまったら『フルメタル・ジャケット』で罵詈雑言の軍曹が「親の教育が悪かったのか!?」と叫んで殺される場面じゃ笑いが止まらない事でしょう。国民の声など聞いちゃくれない政治屋が庶民社会を養豚場みたいに眺める視線も古今東西を問わず。だからどれだけ現在進行形なものか判る。安保にしろマイナンバーにしろTPPにしろこれが国民の総意か?と日々思わされるでないの。 刑事役のスティーヴン・バーコフは出て来た最初のカットであっ旧ソ連の悪役と思わせるのは何故なのか(^_^) キューブリックはいかにもライト当ててますというスタジオ撮影っぽいライティングを極力しない撮影方針だったので,当時高くなかったフィルムの感度を現像処理で上げ,多くの光を採り込めるレンズを使い,画面は結構ザラザラ。レーザーディスク時代にもそれが分かった。次作『バリー・リンドン』なんて蝋燭の灯りだけで撮っているから,もう20年長生きして映画を作り続けていれば,最近のデジタル一眼でISO409600なんて大歓迎だった家門。或いは解像度を奢るためREDシリーズを個人購入したかも知れない。ホーム・ムービーもアリフレックス(16mm?)で撮るような人だったらしいから。でアーノルド・リヒターという会社も「ツァラ」やバルトークのレコードを指揮したカラヤンなんて指揮者もナチス・ドイツが育んだという事実を知って,優れた感性や技術は人間性と関係無いんだ!という世の中の苦さに気付くという。自身はユダヤ系ですがナチスについてよく勉強していて,ドキュメンタリー"A Life in Pictures"でも大写しになるのがゲーリングの研究本だったりする。 台詞はアフレコではなくドルビーNRを使った同時録音。そのために静かに撮影出来るカメラも使っている。最初に撮った劇映画でアフレコのために予算オーヴァーした痛手から学んだらしいねえ。 OST盤は日本語解説の付いた公式のものに加え,シンセサイザー曲を再録音した盤も持っている。『2001年』同様本編使用分と同じくらい,作られながら陽の目を見なかった楽曲があるんじゃないかと伺わせるものでした。これね。 http://www.amazon.co.jp/69/dp/B00000DGXX/ref=sr_1_3/378-3756824-9571424?s=music&ie=UTF8&qid=1445056912&sr=1-3&keywords=A+Clockwork+Orange 昨今LPレコードが再流行しているけれど,カーロスは外周と内周で音が違い劣化要素の多いレコードには否定的。"Switched on Bach"をコンピュータ時代に入ってレコードの音の悪さを理由の一つとして再録音している。そりゃ録音技術の進歩で何度も複写され音の純度が下がっていたデメリットは考えなくて良くなったが,針にプレーヤーにケーブルに高額を投じ知識を持ってよく調整しないとマトモな音にならないアナログ盤が今流行っているとか,レコードプレーヤー購入用途が「MP3に落とすため」だなんて私にも理解出来ないよ。と言いつつ我が家にも長年針を落としていないレコードがウン百枚ウン千枚とあるんだけれどさ(-_-)