ユン・ウォニョン明宗{ミョンジョン}時の絶対的な権臣、文定{ムンジョン}王妃の弟

文定王妃が王妃に入宮した後1533年別試文科に合格して入仕する。
小尹{ソユン}勢力を集めて政権を奪取するためにあらゆる手段と方法を動員して権力を掌握する。甥である明宗が王位に上がると大尹{テユン}勢力を排除するために乙巳士禍{ウルササファ}を起こし妾チョン・ナンジョンといろいろな種類の力を振り回して貪欲な生活をする。世界中に惜しいとか羨ましいことが一つもない彼にも消せない擦り傷があるが、それはユン・テウォンの存在である。(?~1565年)

パク・テスに二度暗殺されそうになる。
逆賊として捕まり処刑されたと思っていたパク・テスが典獄署{チョノクソ}*1の地下監房で20年以上投獄されていることを知り、大妃{テビ}(文定王妃)に処刑するよう頼むも拒否される(このときはその理由にまだ気づいてなかった)。

パク・テスがオ・チャンヒョン暗殺の任務を受けたことを知ると、カン・ソノにパク・テスがオ・チャンヒョンを暗殺したらパク・テスを暗殺するよう密かに命じる。

カン・ソノから双方の暗殺に成功したとの報告を受け喜ぶが、大妃には自分の命令でパク・テスを暗殺したことは内緒にして任務遂行中に殺されたと報告する。
しかし、大妃にパク・テスが殺された理由をしつこく問われ、カン・ソノにオクニョが帰国したらパク・テスを殺した濡れ衣を着せて捕らえさせるが、オクニョが自分の命令でパク・テスを殺したことを知っているとカン・ソノから報告を受けると何としてもオクニョを殺すよう命じる。

大妃の最側近のキ・チュンスが調査に乗り出していることを知るとますます大妃にバレてはならないので、オクニョを義禁府{ウィグムブ}*2に移送させようと偽の命令を出すが、オクニョは既に義禁府に移送されたが義禁府には移送されておらず、内禁衛{ネグミ}*3がオクニョを隠したようだとのチュ・チョルギからの報告を受け、大妃に面会に行くもこちらが呼ぶまで来ないで欲しいと拒否される。
チョン・デシクからオクニョが内禁衛のキ・チュンスによって典獄署の地下監房に移送されたことを教えられ、カン・ソノら捕盗庁{ポドチョン}*4の武官が地下監房に踏み込むもすでに脱獄していなかったので激怒してチョン・デシクに殴る蹴るの暴行を加える。
翌日、チョン・ナンジョンに大妃と面会するよう頼むと、チョン・ナンジョンからなぜ大妃がパク・テスに固執するのか尋ねられ、大妃は入宮する前パク・テスとの縁談があったが、まだ恋慕の情が残っているとしか考えられないと打ち明ける。
大妃に面会に行ったナンジョンから大妃の怒りが予想以上に大きいので、ウォニョンにオクニョを殺して黙らせるしかないと告げられる。

素素樓{ソソル}*5ファン・ギョハからイ・ソジョンを紹介されるとすっかり魅了されてしまう。
ところが翌朝ナンジョンにそのことがバレており、ソジョンという女が気に入ったのなら女のためにも二度と会うなと脅され困惑する。
キム氏宅にいるオクニョがソン・ジホンに捕まえられるのをナンジョンと待っていたが、キ・チュンスに引き渡され大妃殿に行ったと聞き、急いでナンジョンと大妃殿に向かうが、すでにオクニョが大妃と謁見しており抗議するも為す術もなく追い出される。

結局、大妃の命令で官職を剥奪され典獄署に収監される。
先に収監されているコン・ジェミョンと同房になる。自分の食事はおかゆ一杯だけなのに、コン・ジェミョンらは素素樓からの配達されたご馳走を食べている(彼らは賄賂を渡しているので高待遇だが自分は命令により特別扱いしてもらえない)のを見て拗ねていたが、結局お相伴に預かることにし、それをきっかけにユン・ウォニョンと名乗ったところ信じてもらえず暴行されるが、テウォンと面会して戻ってきたコン・ジェミョンが本当だったと土下座して謝罪するのに対して悦に入り、彼らを下男のように扱う。

ナンジョンが企てた偽の壁書事件の事態を収拾するという名目で典獄署から釈放されることになり、出所する際に同房だったコン・ジェミョンには「ご馳走になった礼をするので、釈放されたら訪ねてこい」と言い、見送りに来たオクニョには「おかげでいい経験をした。お前のことは決して忘れない」と言い放つ。
娘のシネが大妃に懇願したことで罪は許され、気をよくしてナンジョンと飲もうと考えるが、素素樓からお誘いがありそちらに向かう。酒を飲んでイ・ソジョンを待っていたところ、ナンジョンが入ってきて二度と会うなと言ったのにと激怒される。
釈放されたコン・ジェミョンが訪ねてきて、ナンジョンに濡れ衣を着せられたテウォンが捕盗庁に捕らえられ拷問を受けていると聞き、ナンジョンに対し自分の息子が死ぬのを黙って見ることは到底容赦できないと、ナンジョンの部屋の物を壊すほど怒り狂ってテウォンを釈放させる。

執事のチョン・マッケから安国洞{アングットン}の奥様(キム氏)が療養していたが亡くなったと聞き驚いて弔問に行くが、そこで対面したテウォンに「出て行け。母上は毒殺された。ナンジョンの仕業だ」と追い返される。戻ってナンジョンに事実か確かめるが否定される。開城{ケソン}からソン・ジホンの父ソン・ファノクがやってきて家族で顔合わせの宴会をする。

ナンジョンの誕生祝いの間、暇をもてあます。お茶を持ってきたチョングムに肩を揉ませてその手を触るが、チョングムはナンジョンに殺されると恐れて逃げてしまい、結局ふて寝するしかなかった。

大妃に呼ばれて明宗が自分の命令に文句をつけ始めたと悩みを吐露されると、そんな年になりましたかとして明宗がその間どれくらい苦しんでいたのか叔父でなく男対男として話をしてみましょうと大声で話す。大妃は「お前はそう思うのか」と尋ねたが、「当然のことです。ご心配いりません。よくたしなめておきます」と明宗と直接対話することにする。
ファン・ギョハに頼んで素素樓を貸しきり、お忍びで明宗を招待し接待しようと先に部屋に入るが、明宗がやってこない(オクニョと会って話を聞いて黙って帰った)ので慌てて探す。
コン・ジェミョンと会い、テウォンを捨てたことを後悔しており助けてやりたいのでテウォンに内緒で商団の後ろ盾になると話す(その際コン・ジェミョンからもキム氏がナンジョンに毒殺されたとの話を聞く)。

ソン・ジホンに呼ばれ素素樓で一席設けることになる。ソン・ジホンからパク・テスのことを聞かれ、自分との悪縁を語る。
テウォンに会うべく素素樓に向かったところ、テウォンが別監{ピョルガム}*6たちから襲撃されており、一喝の上暴行を加えてこれを退けテウォンに話がしたいと告げるが、話すことはないと拒否される。
テウォンの商団が典獄署の囚人たちに塩を作らせていることを知ったナンジョンから平市署{ピョンシソ}*7に塩を納品する道があまり残っていないので、納品の競合に支障がないように措置して欲しいと頼まれる。
マッケからテウォンが会いたいと言ってきたと伝えられ(その際マッケからくれぐれも二人が会うことをナンジョンにバレないようにと釘を差される)、素素樓でテウォンと会い、「お前から初めて私に会おうと言って来てくれて嬉しい」と喜びを表し用件を尋ねると、「平市署の塩の納品の競合が公正に行われるようにしてほしい。権威を利用して競争で勝つのではなく、チョン・ナンジョンと公正な競争を繰り広げられるよう力になってほしい」と頼まれる。

双方の要請を受けて悩むが、マッケを呼んで「今の平市署の提調{チェジョ}(=責任者)は誰だ」と尋ね、「明日ちょっと会いに行くと伝えろ」と言うと、あえてそのような必要はないというマッケに「ナンジョンの性格を知らないのか?行かなければ行かなかったと大騒ぎをするではないか、伝えろ」と指示する。
平市署の提調イ・ヨンシンに会い、今回の入札競合は、参加する商団を厳密に評価して公平にせよと命じてさらに「今度の入札競合は公正にせよ」と重ねて強調する。今までナンジョンの商団に便宜を図ってきたイ・ヨンシンは困り果てるが、「それは気にすることはない。私の言うとおりにしろ」と言って帰る。
ナンジョンが殺気立った表情で入ってきたので「なぜまた目を見開いて私を眺めるのだ」と尋ねると、「いったいどういう考えでユン・テウォンに会ったのですか」と問い詰められ、堂々とした態度で「父親が子供に会うのに何が問題なんだ」と話す。ナンジョンは「そいつは私を敵と思っています。そのような奴と接するつもりならば、それは私を捨てるという考えと同じです。必ず私とシネを捨てますか」と声を荒げるので、そのような意味ではないといいながらも「ただ、遅れながらも父親の役割をしたかっただけだ」と伝える。しかし腹が立つばかりのナンジョンは「今後を見てください。大御所がこのような形に出てくるなら、そいつはもっと大きい苦難に会うようにさせるでしょう、私がそいつをぐちゃぐちゃにしてやるでしょう」と警告する。
大妃に呼び出され、ナンジョンから自分ではなくテウォンを助けたので、約束の2万両の資金が半分しか用意できないと泣きつかれたことについて糾弾され困惑する。屋敷に戻りナンジョンに会って「どうして私に陰湿な攻撃ができるのか」と問い詰めるが、ナンジョンは事実を言っただけだと秘密帳簿を渡され、オクニョをもう一度調査することを強要される。そこでソン・ジホンを呼んで秘密帳簿を渡して調べろと命じる。

ナンジョンに頼んでテウォンの罪は軽減されたが、ソン・ジホンの異議によりオクニョの判決が延期されからこれを阻止してさっさと官婢にするようナンジョンに頼まれそのようにする。

宮中への行き帰りの途中で何者かに襲われ瀕死の重傷を負い、偶然居合わせたテウォンによって助けられて屋敷に運ばれる。大妃が派遣した御医{オウィ}の治療やナンジョン、シネの看病もあって5日後にようやく意識が戻る。
素素樓でテウォンと会って母ホンメとともに見捨てたことを謝罪し、罪滅ぼしなのかテウォンのため嫡庶差別*8を撤廃させ庶子でも任官できるように大妃に要請しテウォンを任官させる。それは権力が増大しすぎたナンジョンを牽制するためでもあった。(←今ココまで)

平凡な家の出身で父親は判敦寧府事{パンドンニョンブサ}尹之任{ユン・ジイム}で五人の息子のうちの末っ子に生まれた。彼の姉が中宗{チュンジョン}の第2継妃文定王后になって権力の実力者に浮上した。姉文定王后の後光で形成された派閥小尹の領袖を自認して強大な権力を振り回した。1533年(中宗28年)別試文科に乙科で及第、史官に登用された。章敬{チャンギョン}王后の実子である世子{セジャ}*9仁宗{インジョン})を廃位して、文定王后が産んだ慶原大君{キョンウォンテグン}(明宗)|《ファン》を世子に冊封しようとする謀議を整え世子(仁宗)の外叔である大尹の領袖尹任{ユン・イム}と勢力を争った。1544年仁宗が即位するとすぐに免職されたが8ヶ月で仁宗が急死して12才の幼い年齢の明宗が即位するとすぐに文定王后の垂簾聴政が始まって勢力を伸ばし始めた。尹元衡は大尹一派を謀逆罪で謀略して乙巳士禍を起こし尹任・柳潅{ユ・ガン}柳仁淑{ユ・インスク}などを賜死するようにした。

乙巳士禍の功で保翼功臣{ポイクコンシン}3等、続いて衛社功臣{イオウィサゴンシン}2等に本録になって瑞原君{ソウォングン}に封じられた。1546年(明宗1年)、兄尹元老{ユン・ウォンロ}と権勢を争って流刑にして死なせ、甥まで殺そうとした。翌年良才駅{ヤンジェヨク}壁書{ピョクソ}事件を契機に大尹の残党を全部粛清した。1548年吏曹判書{イジョパンソ}、1551年右議政{ウィジョン}、1558年再び右議政を経て、1560年(明宗15年)瑞原府院君{ソウォンブウォングン}に封じられて、1563年領議政{ヨンウィジョン}に上がった。すべての官職は官職売買されて尹元衡に賄賂を捧げればならなくなり賄賂を受けて莫大な富を積んだ。彼が蓄財した賄賂を積んで置く所がなくて家の前で市場を開いたと実録は記録している。鄭蘭貞{チョン・ナンジョン}という妾を得て糟糠の妻{キム}氏が毒殺されるようにし、また他の妾の子である息子トリソンを殺して死体を川に捨てる非人間的行為を犯した。1565年文定王后が死ぬとすぐに彼の権力は萎縮し始めた。ついに糟糠の妻金氏が毒殺されて死んだという事実が知らされて弾劾され明宗は彼を削奪官職させて故郷へ帰郷させた。だが、尹元衡の罪を問わなければならないという大臣たちの上訴が殺到したし民らの怨念の声も高かった。尹元衡は鄭蘭貞と遠く離れたところに逃亡して住んだがしばらくして義禁府都事{ウィグムブトサ}が捕らえにくるという連絡を聞いて鄭蘭貞は毒薬を飲んで自決し尹元衡は鄭蘭貞の死体を抱きしめて嗚咽して毒薬を飲んで共に自決した。

ネイバー知識百科(斗山百科)より
出演者
チョン・ジュノ
吹替版の声
大塚芳忠

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