彼らが望むように暮らせないでしょう

クァンヒョンは顯宗{ヒョンジョン}に「カン・ジニョンを免賤させる名分がある場合は処決を戻すことができませんでしょうか」と言いながら「亡くなったカン・ジニョンの父親の奴婢の身分が免賤されればカン・ジニョン医女も免賤することができるのでしょうか」と尋ねた。クァンヒョンは、顯宗に捕盗庁日誌とイ・ヒョンイクの治療日誌を渡して「カン・ジニョンの父親が昭顯世子{ソヒョンセジャ}の死の状況を明らかにしようとして悔しい濡れ衣を受けることになりました」とし、「今からでも報われるようにカン・ジニョン医女に下された処決を撤回してください」と願い出た。これに対し顯宗は昭顯世子の死の真相を公にしたくないため大いに悩んだが、過去に世祖{セジョ}大王が殺人犯や凶悪犯を告発した者を免賤した先例を挙げながら「先例に基づいてイ・ミョンファンを告発したペク・ソックの免賤は当然である。ペク・ソックの功を認め免賤させる。その後、彼の娘も免賤されるのはもっともだ」と言ってカン・ジニョンを奴婢から良人に格上げさせた。

これでクァンヒョンとチニョンを悩ませていたすべての問題が解決されるように見えたが、新たな問題が発生した。

クァンヒョンが名門の嫡子であることが明らかになると左議政{チャイジョン}ホン・ユンシクをはじめと朝廷の大臣は、突然クァンヒョンと親交があることを強調した。左議政はクァンヒョンが自分の娘と結婚することを望んだ。左議政はクァンヒョンに富と名誉を約束した。しかし、クァンヒョンは、左議政のすべての提案を頑なに断った。これに対しグァンヒョンは「その問題ならば私はすでに念頭に置いた女性がいます。近く婚礼も上げます」ときっぱりと答えてチニョンに対する変わりない愛を表わした。

結婚を迷うチニョンはイノクを訪ねて行って、自分の悩みを打ち明けた。クァンヒョンとの結婚を躊躇するチニョンを見たイノクは「いやあなたまさかためらうの?あきらめるの?」と尋ね、「あなたにとって本当の愛は何?それは相手のために厄介物にならないことではないわ。自尊心そんなことすべて捨てて喜んで厄介物になること。それが本当の愛よ」と言ってチニョンを叱りつけた。

朝廷の大臣たちがクァンヒョン家の財産や地位を利用しようと彼を文官職に推薦した。朝廷の大臣たちは、「ペク・グァンヒョンの家は代々大提学{テジェハク}を輩出した名門である。だから、彼に合うように蔭敍を通じて文官職を与えて出仕する道を開かなければならない」と述べた。顯宗も先代の功徳で後嗣に官職を与えるのは当然だとこの提案を受け入れようとした。しかし「私は天職が医官です。今後もそのつもりです」とクァンヒョンは文官につくことを拒否する。

しかし、大臣は一様にクァンヒョンが家門を引き継がなければならないと言い張り、子供は母親の身分に従っている国の法律に基づいて両班のクァンヒョンと良人であるチニョンが婚姻する場合は、子は両班にはなれないため、大妃{テビ}をはじめ周りはチニョンとクァンヒョンの結婚も不可能だと反対した。

チニョンが大妃から身を引くように言われたという話を聞いたクァンヒョンはチニョンに自分の心は変わらないことを打ち明けると、チニョンは「ひょっとしてそんな愚かな考えって私があなたのそばを離れる思ったのなら心配しないで。そんな考えはないわ。実は最初は私もあなたと別れることが助けることだと考えたのだけど、今は違う。イノク姉さんのおかげで気分がすっきりしたわ。私は私の心をあなたに与えることにしたの」と言いながらクァンヒョンへの変わらない心を現わした。しっかりしているチニョンの返答を聞いたクァンヒョンはチニョンの両手をギュッと握って「そう、みんなが言うように俺達の子は両班ではない。何も手に握れないまま世の中に出てくるだろう。だが家門より身分よりさらに重要なこと。俺達の子供たちには、それを与えよう。お前と俺、二人で一緒に」と変わらぬ愛を誓った。

クァンヒョンは、チニョンを妻に迎えることとし自分の家を修理して王宮殿のような家の薬屋に変えることにした。またクァンヒョンは文官職への除授*1も取り下げてほしいと顯宗に求めた。またクァンヒョンは、顯宗にチニョンを正室に迎えると、自分の意思を明らかにした。

朝廷の大臣はクァンヒョンに向かって「今まで官吏の家門でそういうことはなかった。お前がずっとそうするならば、お前の父と同じようにすべての両班を敵に回す結果になるだろう」と警告した。

そんな中、夜遅く執務をしていた顯宗が突然腹部の痛みを訴えて倒れてしまう...

放送日
○韓国MBCでの放送:2013/3/18
○衛生劇場での初回放送:2013/5/24
○NHK-プレミアムでの放送:2014/6/15

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