9-19-2

私が皆を危険に陥れました!!

利川{イチョン}で発生した牛疫は猛威を奮って人々にも感染しており隔離所は手当をする医官も足りず大混乱になる。クァンヒョンは人と動物が同じような症状で感染するのでこれは牛疫ではないと考える。
伝令を受けた顯宗{ヒョンジョン}はミョンファンに牛疫が人にも感染するのかと尋ねるが、牛の天然痘は人にも感染するのですとミョンファンは答える。三医司{サミサ}の責任者が集まって会議が開かれ、ミョンファンは自分が利川への派遣隊を率いて向かうと言うが、コ・ジュマンが恵民署{ヘミンソ}は民に貢献せねばならないので私が行くべきだと主張する。それをミョンファンから聞いたチョン・ソンジョはこの機会に首医{スイ}の座を奪うつもりだったのにと残念がる。

恵民署では派遣の準備が始まり、また官軍によって都中の馬医が集められ馬房{マバン}を開店したばかりのキベとチャボンも招集される。
一方、淑徽{スッキ}王女の護衛の武官マ・ドフムは王女の命令で病気の犬を探して連れてくるが、さらに王女から毎日連れてくるように命じられマ武官は困り果てる。そこへクァンヒョンを連れてくるはずだったカク尚宮が戻り、司僕寺{サボクシ}の馬医は皆疫病のため利川に派遣されたと伝える。
クァンヒョンは隔離所で牛の治療にあたっていたが、他の見習い馬医が自分の体に斑点が現れ始め死にたくないから助けてくれとクァンヒョンに泣きついているところへコ・ジュマン率いる都からの派遣隊がやってくる...

【以下ネタバレ】

派遣隊は現状報告を受けると早速治療の準備にとりかかる。派遣隊と一緒にキベとチャボンもやってきた。クァンヒョンは感染の広がりがあまりにも早いので天然痘でなく他の病気ではないかと疑うが他の馬医は相手にしない。
ソンハは友人たちと撃毬{キョック}に興じている。大活躍のソンハに応援にきた妓生たちも大喜びだ。試合後友人たちと会食中に利川で疫病が発生したことを聞いたソンハは利川へ行ったチニョンのことが心配になる。
そのチニョンは初めて手当てした患者の容態が悪くインジュを呼ぶが既に手遅れで亡くなってしまう。初めて死者が出たことにチニョンは責任を感じる。
死者が出て怖くなった医女たちは口を覆う布の取り合いになり、チャボンも逃げ出そうとするが、村の入り口は封鎖され脱出しようとする住民が兵士に阻止されるのを見て愕然とする。コ・ジュマンもこれは天然痘ではないと疑い始める。

クァンヒョンは死者が出たと聞いてチニョンの元へ駆け寄るが、落ち込むチニョンに何も声をかけてやることができない。チニョンは随分前にも同じようなことがあったが助けてあげられなかったとソックが矢に打たれた時のこと思い浮かべる。また友達(クァンヒョン)も助けられず、もう誰も失いたくないから医術を学んだのにと泣きながら悔やむ。
クァンヒョンは何としても疫病を治す方法を考えねばと牛の死骸を解剖して原因を突き止めることにした。クァンヒョンとチニョンは埋められている死骸を掘り返し、腹を裂いて内蔵を取り出すと胃がかなり出血していたことを見つける。他の牛も同様だった。原因は何か毒性のものを食べたからに違いないと思った二人はそれぞれの責任者に報告しようとするが、既に病気の牛を全部屠殺する命令が下されていた...

それは人に感染させないため先に牛を屠殺しようというミョンファンの部下のチョ・ジョンチョルの指示であった。しかしコ・ジュマンは牛から感染していると断定できないとし屠殺に反対する。そこへクァンヒョンとチニョンが入ってきて2頭の牛の死骸を解剖したら胃に出血の跡がありこれは牛の天然痘ではなく毒が原因なので屠殺は止めるよう進言する。コ・ジュマンは解剖した牛を見て原因が毒にあると確信し屠殺を中止する。それから牛と人に共通する食べ物や水、土などを直ちに調べるよう指示する。そして「お前が清国に献上した馬を鍼で治した馬医のペク・クァンヒョンだな。この年寄りに何か教えてくれて感謝するぞ。これからもいろいろ教えてくれ」と言ってその場を去る。感激するクァンヒョン。
クァンヒョンはチニョンにこのことを伝えると手を握って喜んでくれる。
納得がいかずなおもコ・ジュマンに屠殺を反対されたチョ・ジョンチョルは直ちにミョンファンに手紙を送る。
治療を対症治療に変えるコ・ジュマンにインジュは間違っていた時のために天然痘の治療も続けたほうがいいのではと勧めるが、わしが責任をとるからと言って却下する。

チョ・ジョンチョルから手紙を受け取ったミョンファンはチョン・ソンジョに相談し自分が利川に行こうとするが、チョン・ソンジョはコ・ジュマンは失敗すれば大きな痛手だから、このまま事態がより悪くなるのを待っていたほうがいいと言う...ミョンファンはチョンドゥに何か策を命じる。
ソンハは下僕から利川で死者が出たと聞き、科挙の大科が2日後に行われるにもかかわらず父ミョンファンに内緒で馬に乗ってチニョンを連れ戻しに行く。

翌朝、近くの川から水を汲んできたチニョンは具合が悪そうなのだが自分では寝不足だと思いそのまま患者の世話を続ける。
武橋湯飯{ムギョタンパン}は今日は休業で、女将のイノクはオ・ジャンパクにパク・ジュビョンから利川の様子を聞きお客を通じてここにも広がるかもしれないと話す。
利川に駆けつけたソンハだが村の入口の関所で通行証がないため足止めされてしまう。
クァンヒョンは毒の原因となるものをあちこち探すが見つからず、これだけ調べても出てこないのでお前の判断が間違っていると他の馬医から非難を受けるが必ず毒の原因があると引き続き探すのであった。
コ・ジュマンも更に原因の調査を続けるよう指示するが、インジュは対症治療に使っている薬剤が足りないと話す。医官や医女らは混乱し薬剤を外の薬房へ買い求めても出荷の許可がないといって断られる。これはミョンファンを首医にさせるためにコ・ジュマンに失敗させ、ミョンファンを直ちに利川に派遣し陣頭指揮をとらせようとするチョン・ソンジョら重臣の策であった。そのため更に死者が出る状況に焦るコ・ジュマンやクァンヒョン。

王女は大妃{テビ}と王妃から利川で死者が出ており極めて状況は深刻だと聞いて不安になりマ武官にクァンヒョンを連れ戻せと騒ぐ。
また足止めされていたソンハは馬に乗ったまま関所を強行突破し隔離所へやってきてチニョンを探す。
チニョンの様子がおかしいことに気づいたクァンヒョンはチニョンが熱があり腕に斑点があることを見つけ、自分たちは都から持ってきた物を食べているのでそれが原因ではないことに気づくが、チニョンが水に原因があるに違いないと主張しても、それよりクァンヒョンはやっぱり天然痘ではないのかと心配になる。それに対してチニョンは絶対あきらめないで原因を探し続けるというが、自分を探しに来たソンハの姿を見るなり気を失って倒れてしまう...

放送日
○韓国MBCでの放送:2012/10/29
○衛生劇場での初回放送:2013/3/21
○NHK-プレミアムでの放送:2013/9/1

関連ページ

馬医第1話「消せない過去」 馬医第2話「いざ都へ」 馬医第3話「出会いと別れ」 馬医第4話「新しき人生」 馬医第5話「運命の再会」 馬医第6話「命懸けの試練」 馬医第7話「渦巻く妬み」 馬医第8話「ひとときの安らぎ」 馬医第9話「謎の疫病」 馬医第10話「信頼の芽生え」 馬医第11話「波紋を呼ぶ鍼(はり)」 馬医第12話「訪れた転機」 馬医第13話「面影を重ねて」 馬医第14話「絶体絶命」 馬医第15話「医師への第一歩」 馬医第16話「思わぬ告白」 馬医第17話「越えられぬ身分」 馬医第18話「診断の行方」 馬医第19話「窮地 再び」 馬医第20話「心の帆」 馬医第21話「切ない想(おも)い」 馬医第22話「仕組まれた罠(わな)」 馬医第23話「初の外科手術」 馬医第24話「蘇(よみがえ)る過去」 馬医第25話「恩師を襲う病魔」 馬医第26話「驚きの真実」 馬医第27話「果たされた約束」 馬医第28話「執拗(しつよう)な魔の手」 馬医第29話「恩人との再会」 馬医第30話「異国の地で」 馬医第31話「消せぬ恋心」 馬医第32話「意外な結末」 馬医第33話「治療の褒美」 馬医第34話「反撃の始まり」 馬医第35話「驚愕(きょうがく)の外科手術」 馬医第36話「明かされる素性」 馬医第37話「遺志を継いで」 馬医第38話「新たなる敵」 馬医第39話「治療の限界」 馬医第40話「王女の危機」 馬医第41話「忍び寄る陰謀」 馬医第42話「崩れ始めた威光」 馬医第43話「宿命の対決へ」 馬医第44話「非情な真実」 馬医第45話「覚悟の告白」 馬医第46話「父への想(おも)い」 馬医第47話「悲しき終焉(しゅうえん)」 馬医第48話「愛の行方」 馬医第49話「王の主治医」 馬医第50話(最終回)「そして新しき道へ」