7-17-27-3

私は馬医じゃないですか!私も同じように命を生かす医員ですって!

ミョンファンにすべての責任を負って馬を治してみろと命じられたクァンヒョン。

一方、チニョンは倭人村で見た馬医の名前がペク・クァンヒョンだったという話を王女から聞いて、かつてのミョンファンの手下で今は捕盗庁{ポドチョン}の武官になっているカン・ジョンドゥに8年前に死んだペク・クァンヒョンと同一人物かどうか調べてみるよう頼む。クァンヒョンが絶壁から落ちたところを見たチョンドゥもまさかと思いつつ調査を始める。
チニョンは大切に保管しているクァンヒョンからもらったわらじを取り出してもらった時のことを思い出す...

クァンヒョンは牢屋にいるキベのところに行く。キベは肺風は薬草(五蔘散{オサムサン})で治すのであってなぜ鍼を使うのかと尋ねると、死ぬ寸前の重い感染症の犬に痛みを和らげるため鍼を打って眠らせたが、深い眠りに落ちているうちに回復する時間を与え元気になったので、馬にも鍼を使ってみるというクァンヒョン。しかしキベは鍼を7箇所も打つと聞いて驚き、特に肺と脳に鍼を打つのは失敗すると致命的なので反対するがクァンヒョンは動じない...

クァンヒョンはチャボンと司僕寺{サボクシ}に行き、厩舎で馬の治療の準備を始める。司僕寺の馬医の責任者はクァンヒョンの型破りな治療方法を聞いて仰天し、ちょっとでも打つ場所がズレると馬が死んでしまうようなことをお前ができるのかと非難するが、「内医院{ネイウォン}の役人(ミョンファン)が私に任せ、私が責任を負うのだ」と言って黙らせる。
いよいよ鍼を打つという時になるとミョンファンも厩舎にやって来る。クァンヒョンの治療を固唾を飲んで見る司僕寺の馬医たちやミョンファン。
全身のあちこちに次々と鍼を打ち、次に頭蓋骨に鍼を打とうとするクァンヒョン。実は普段から紙を重ねて鍼を打つ練習をしていた...いつも紙2枚分多く刺してしまうのでそこに気をつけながら慎重に奥深くまで刺していく。
最後まで鍼を打ち終えると馬は目を閉じてしまう。そこでミョンファンが「脈をとれ」と司僕寺の馬医の責任者に命じる。脈があることに驚く責任者に対し成功したと抱き合うクァンヒョンとチャボン。

一方、恵民署{ヘミンソ}では医女選抜試験が行われる。各地から集った大勢の受験生の中に混じってチニョンもいる。試験官を務めていたインジュはチニョンが受験してきたことに驚く。「なぜここにいるの?」と聞くインジュにチニョンは「首医女様(インジュ)が資格を得る必要があるというので試験を受けに来ました」と答える。コ・ジュマンからチニョンは優秀な成績なので合格させると聞いたインジュはがっかりする。
チニョンはインジュに「あなたは覚えていないでしょうが、私は子供の頃弟(ソンハ)を助けたときにあなたに会いました」と言うと、インジュは「いいえ覚えています。でももっと昔にあなたとあなたのお父さんに会っています。あなたのお父さんは素晴らしい方でした。あるのものを守るために自分の最も大切なものを手放しました...」とチニョンの実の父親であるペク・ソックが赤子を取り替えたことを思い浮かべる。さらに「医女たちは賤民で、あなたは最高の両班です。それを隠すことはできません。あなたがここに来ると他の医女が動揺して秩序が乱れます。人々はあなたを医女でなく両班とみなします。だから私は厳しくします。あなたにとって私は恐ろしい障害になるでしょう」と言う。

クァンヒョンに下賜する反物が気に入らない淑徽{スッキ}王女は内需司{ネスサ}にやって来て、もっといい絹の反物はないのかと役人たちを叱りつける。そして自分の目で生地を確かめ、たくさんの反物を選んで持ち帰ろうとするところへ女官が来て王女に今クァンヒョンが司僕寺で清国に献上する馬の治療をしていると伝える。嬉しそうにはみかむ王女。
クァンヒョンとチャボンは馬を眠らせた後もつきっきりで看護していたが、自分たちの立場がない司僕寺の馬医の責任者と結託した部下の馬医がクァンヒョンに代わって厩舎に入り胃痛のために使う薬草の中に何かを混ぜる...

翌朝、厩舎では馬が泡を吹いて発作を起こしている。その症状が使用していない天仙子{チョンソンジャ}*1のもので、治療のため犀の角*2を用意してほしいと頼んでも司僕寺の者たちはこれを無視する。
馬医の責任者からの報告を受けたミョンファンが厩舎にやってきてクァンヒョンとチャボンは連行される。しかしクァンヒョンが薬草を使っていたことを知ったミョンファンはそれを見ておかしいことに気づき、すぐさま連行中のクァンヒョンのところに来てその薬草を見せ何に使ったのか聞き出し、症状と違うことが分かった途端釈放する。急いで厩舎に戻るクァンヒョン。
一方、清国の特使が到着し顯宗{ヒョンジョン}らと宴会が開かれる。その際馬が病気だと知った特使は皇帝の誕生日に差し上げる特別な馬を要求したのに応えられぬのかと憤慨し、重臣のパク・ジュビョンがもう少し待って欲しいとお願いしても取り合わない。そこへミョンファンが馬の準備ができましたと伝えに来る。驚く一同が外へ出ると馬が連れてこられ、元気になったと聞いて特使も満足する。

キベは無事に釈放され、牢屋へ迎えに行ったクァンヒョンとチャボンの3人で喜び合う。
ミョンファンは顯宗らに報告する際には診断が誤っていたと取り繕うが、その後馬医の責任者を呼び薬草の件で済州島{チェジュド}へ流刑にすると怒鳴りつける。
王女に会いに行ったチニョンはクァンヒョンが司僕寺で誰もがお手上げだった清国に献上する馬の治療をしたと聞いて驚く。クァンヒョンが牧場に戻っているとばかり思っていたチニョンは急いで司僕寺に行きクァンヒョンの居場所を聞く。
ミョンファンは宮殿にやってきたコ・ジュマンと出くわし、牧場の馬医が鍼で馬を治したと聞き信じられないのでどんな感じだったのか聞かれるが、運が良かっただけですと答える。
クァンヒョンらが宿に戻るとそこにはチョンドゥが訪ねてきていた。チョンドゥがクァンヒョンに「牧場から来たそうだが、お前はそこで生まれ育ったのか?それともどこかよそから来たのか?」と尋ねると、クァンヒョンはかつて罪人の息子として官軍に追いかけられたことを思い出し咄嗟に「私は奴婢として牧場に生まれ、そこで育ちました」と答える。その様子を遠巻きに聞いていたチニョンはがっかりする。キベはクァンヒョンが捕まったら匿っていた牧場にも影響が及ぶと心配しチャボンにも口止めする。
チニョンは帰宅後チョンドゥからクァンヒョンの奴婢の登録書を見せられクァンヒョンが牧場で生まれたことを牧場主にも確認したとの報告をうける。一縷の望みを断たれ絶望するチニョン。

翌朝、宿を発とうとするクァンヒョンらのところに官吏がやってくる。そして「王命を受けよ」と言われクァンヒョンは仰天する。実は王女が兄の顯宗に頼んで命じたものだった。
一方、晴れて恵民署の医女となったチニョンだが、インジュはチニョンに司僕寺で見習い馬医の指導係を命じる。びっくりするチニョンに対しこれも医女の仕事だからと意に介さないインジュ。
渋々司僕寺の牧場にやってきたチニョンだが、どこへ行けばいいのかわからずうろうろしているうちに転んで落ちていた馬糞を掴んでしまう。そこに荷車が暴走してチニョンに迫ってきた...轢かれそうになるチニョンを寸前のところで助ける馬医...それは何とクァンヒョンだった...

放送日
○韓国MBCでの放送:2012/10/22
○衛生劇場での初回放送:2013/3/15
○NHK-プレミアムでの放送:2013/8/18

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